2009年7月30日木曜日

2009年7月29日水曜日

入道雲

心にもくもくと
入道雲が入り込み
風吹けば
傘を差すまもなく
夕立が降る

2009年7月27日月曜日

しあわせ

しあわせというだけでは足りなくて
君に伝えることが難しい
うれしい たのしい はずかしい
いくつ重ねても
こころの中が伝わらない
しあわせだよ
しあわせだよと
問いかけ言葉にするたびに
なぜか少しかなしくなる

すれ違い

愛してるというと
ありがとうと君は言う
私もよと言って欲しかった

思い出横丁

雨降る思い出横丁
二人の間に傘ひとつ
抱えた愛には
守られることなく
闇がしみる

2009年7月24日金曜日

ねずみ

半分とっておいた
ポテトチップを食べられた
まあるい穴が袋にあいてて
うんちがひとつしてあった

2009年7月23日木曜日

日食

日が食われ、闇
僕らは信じる事のなかで
しばし恐怖を楽しむ

2009年7月20日月曜日

天川

歴史深いとはなんと浅はか
人の尺度

大杉を蟻がよじ登り
山々へ木々がはえる
地へ山々がそびえ
地が宙へ浮かぶ

我の足へ蟻が這い
河のほとりにて天をおもう

2009年7月16日木曜日

君に触れるのは罪か
君を想うことは罪か
何も語らず君に触れたい

ブロディガン

詩がブロディガンに似てるという
ピストルで頭撃ちぬくまで
あとどれくらいだろう

2009年7月15日水曜日

2009年7月10日金曜日

今もどこかで旅する人は
好奇心と驚きをもって
世界を歩き続ける

彼らが歩くのは
生まれた土地から
遠く遠く離れたところ

彼らが眠るのは
大切な人から
遠く遠く離れたところ

日が暮れて眠りにつくとき
彼らは喜びと悲しみの混ざった
美しい涙を流す

ああ、あああ、そうか

彼らの目指したところ
それは始まりではあるけれど
終わりでもある場所

今帰り路
もうすぐ帰る

そこはどこより暖かく
どんなとこよりすばらしい

待っててくれるかい
そこにいてくれるかい

今帰り路
もうすぐ帰る
僕の愛すべき人のいる
君のいるところへ

ああ、あああ、そうか

2009年7月9日木曜日

うん
うなずいた

うしろを向いた
うつくしい

うごかないで
うつるまで

うまれてきた恋が

2009年7月5日日曜日

どうして出会ったのか?
どうして友達になったのか?
運命だとか宿命だとか
どうでもいいし、知ったとこでどうでもない
心開いて話せるあなたと
こうしていられればそれでいい
それだけで生きていることに
よろこびとしあわせがあふれる

2009年7月1日水曜日

着こなし

ごまかしや
ねたみや
嫉妬が
あふれてしまって
とても醜い自分があらわになり
かなしくなる

邪な感情や
自分かわいさの同情心や
安心したい優越感
あふれてしまって
とても醜い自分があわらになり
かなしくなる

口にのぼる嘘や虚栄
きれいごとを並べて
他人の顔色うかがって
不幸な人を見つけては
憐れみをやさしさとして
おしゃれに着こなす

とても醜い自分があわらにならないように
おどおどと鏡をさけて
おしゃれに着こなす

2009年6月28日日曜日

リング

見知らぬ町へやってきて
見知らぬルールを踏み外し
手首に銀のリングをはめられて
再び見知らぬところへ連れられてゆく
さよならもいわず
僕はただ友のことを思った

2009年6月26日金曜日

三行詩

旅路恋路
ふみ出さねば
始まらぬ



地下鉄を
素敵なお尻が
泳いで行く



欲しいものが
わかっていたら
人生はもう少し簡単

2009年6月19日金曜日

落葉

我らの吸い込む酸素を吐き出した葉っぱらは 
風が吹いて地に落ちた 
大地に落ちればひそやかな虫らの餌となり 
新たに生まれる若葉の床となる 
しかし我ら人間が地球をコンクリートで塗りつめて 
落ち葉をゴミにしてしまう 
クリーンな世界とは命育たぬ世界 
クリーンな世界とは命めぐらぬ世界 
落ち葉を大地へ戻せ 
骨を海へ返せ 
命を空へ放て 
さもなくばいつしか風が吹き 
我らは命の輪より吐き出され 
孤独の砂漠へ迷い込む

2009年6月14日日曜日

君の来る日

君の来る日を待ちながら
小さい店の看板を出す
いつか行くよと君が言ったから
眠くても雨でも店を開ける

あと
5分………10分……半日…1日、1年・10年ずっとずっと!
でもやっぱり君は来ない

いつかした約束が
いつしか果たされる
僕はそんな日を待っているけど
僕はそんな日が来なくていいと思ってる

新しい約束を交わすには
僕らは大人になりすぎて
新しい約束を守るには
僕らは離れすぎてしまったから

明日は予告なしに訪れて
昨日はさよならなしにくくられて行く

2009年6月10日水曜日

逃走

食べるのでなく
眺めるために
世界の果てまで出かけていって
ガラスの家に放り込まれた生き物たち

張本人の人類は
地球は狭いからというけれど
ほんとは生きる延びるために
宇宙へと逃げ込む

餌を与え自由を奪った
生き物たちの反乱を恐れて

自由を与えて永遠を奪った神が
本の中へ逃げ込んだように

2009年5月31日日曜日

ひんやりとした土こねて
焼き上げた器に
ほかほかのご飯よそって
昆布と梅干そえて
カチカチとお箸あてて
魚と一緒に
おなかにいれる

豆腐ののんびり浸かった味噌汁飲んで
カリカリとたくあんかんで
ごはんが終わる
流しで洗って
棚におくと

器はひんやりとして
土にかえった

2009年5月27日水曜日

刃物

僕を殺すのに刃物はいらない
あなたの冷たい態度で充分です

ドッカン日和

大雨降って雷光る日
ドッカンドッカン
空が叫ぶ日には
お酒飲んで陽気に歌おう

そんな今日は
ドッカン日和
みんな歌って
ドッカン日和

みんな飲んで
ドッカン日和
みんな笑って
ドッカン日和

2009年5月23日土曜日

道は足元より伸びてゆく
踏み出した道が正しいのか過ちなのかはわからない
ただ自分で選んだ道であればそれでいい
迷うことを恐れていたずらに踏み出すことや
戻ることを恐れて進み続けた道には何も待ってはいない
自分で決めた道ならば
その先には必ず何かが待っている
行きたいと思うなら進めばいいのだ
人に笑われることを恐れて躊躇したり
孤立することを恐れてごまかした道には何も待ってはいない
未踏であろうが険しかろうが
自分のこころに沿い進むのならば必ず何かが待っている
信じなければならないのは
自らの命が発したわずかなる声と
無限に満ちるこの世界の豊かさなのだ
過去を振り返らず
今あるこの時を感謝し踏み出すのだ
あなたの道を
君の道を
そして僕は僕の道を
どこかでその道が交わる時は
この世界に抱かれながら未来を語り道草をする
再び歩き始める時もさよならはいわない
自らの道を歩む友にさよならはない
大空を伝って
大地を伝って
あなたの道を
君の道を
そして僕は僕の道を
命で踏みしめる足音が聞こえるから
静かにこころ澄ませば

2009年5月21日木曜日

てんとうむし

てんとうむしが
てんじょうに張り付いて
おてんと様みたいに
僕らを見ていた
初夏の夜

2009年5月20日水曜日

無力

風が吹いています ここには
光が注いでいます ここには
音がします ここには

明るいところは暖かく
大きな木の下は涼しい
人のいるところは安らぎがあり
空のあるところは穏やかで

黄色い花も赤い実も
みんなそれを知っているけど
人だけがそれを忘れて
愛という名で
やさしさという名で
正しさという名で命を奪う

僕の詩にもう少し力があれば君は
死ぬことはなかったかも知れない

せめて名前をつけるよ
『風』と
この星では風が吹いていて
そのたびに君を思い出すために
風のとても強い日に死んだ君のために

風が吹いて『し』が生まれて・・・
ああ、しかし、いくら積み重ねても僕のは
レクイエムにもなりはしない

2009年5月10日日曜日

無題

世界中のすべてを敵に回してもなんて言葉を
平気で言える時は世界を敵に回すつもりなんて全然ない
今の生活の安心が少しでもぐらつくようなら
いくらでも頭を下げてうすら笑いをして黙り込む
そうやって時間の流れに押し流されてはててゆく
ああ、なんとはかなくむなしいのか
逆らうことはむずかしいけれど
せめていい流れのほうへ
清く緩やかないい流れのほうへ向かえるよう
手を強く水面へさす

2009年5月8日金曜日

愛の言葉

時にはひそやかに伝えられる
愛の言葉があってもいい

しんとした夜に
なにも考えていないとき
心にぽっかりと浮かんでくる
ひそやかな愛の言葉があってもいい

街も人も寝静まったときに
いっそう膨らんでいく
愛の言葉があってもいい

示されることさえためらわれるような
そんなひそやかな愛の言葉があってもいい

歌唄いに捧ぐ詩

歌唄いが死んで
歌唄いの曲が
その夜はラジオでたくさん流れた

楽しい陽気な曲ばかりで
よけいに悲しくなって
やたら誰かと話したくなって
電話をかける

月のうらの宇宙人だとか
地球のうらの大統領だとか

すてきな歌唄いの歌の一節を
唄いあげると
みんななぐさめを言いながら
その一節を繰り返すのだ

死んだ本人は
自転車で土星の輪を回りながら
新しい歌を唄っている

小杉湯

ゆらゆら波打つ
湯船につかって
100まで数えて
心のしんまであっためて
働いたおっちゃん達の
背中ながめて
ほーっと息をはく
壁に描かれた
山なみ見つめて
家族とハイキングに行った
子供のころを思い出す
96・・97・・98・・99・・100!
またみんなで行こうね温泉
さて、牛乳が呼んでいる

ソッポ

ソッポ向いて
あっち向いて
こっち向いて
でもそばにいて

ソッポ向いて
いちばん気にしてる

2009年5月1日金曜日

トランペット

あなたにもらったトランペット
別れてからいくら吹いても
悲しい音色にしかならなくて
一緒に暮らした街を離れるときに
手放した

「続けられるの?」と問いただしたあなたに
「もちろん」と答えて
部屋の隅で眠るトランペットに
積もりはじめたのは
僕らの心の間から生まれた寂しさ

どこかでトランペットの悲しい音色を聞くたびに
あなたを思い出し胸にしみる

あなたにしてあげたことのすべてを
あなたにしてあげられなかったこのとすべてを
今寄り添う恋人にしてあげようとおもう

「続けられるの?」
「もうすぐパパになるんだ」

2009年4月27日月曜日

男子学生

赤い髪の男子学生が
電車に乗ってきた
真似たのか
主張したいのか
ニキビの吹き出た顔の上に
帽子のような赤い髪
威嚇しているのか
警戒しているのか

人との距離や
人との対話に
恥ずかしくなって
髪の先まで赤く染まる
男子学生

窓から街並みを眺めている
私は彼に私を見ている

わたしはそれより

記した詩が
人の心に届き
一瞬の清涼となるならば
私はそれより何を望もうか

記した詩が
人の心に届き
一瞬の情熱となるならば
私はそれより何を望もうか

人が私に触れて
心をほぐし放ってくれる
私は放たれたまま自由にさせて
漂うのだ
私はそれより何を望もうか

新聞

毎朝何万人という人が
インクの匂いを嗅いで吐き出している
そこに殺人や巨人戦の結果が添付されている
八百屋で白菜が安いとかインクに乗って
鼻から脳に伝わってわかるのだ
新聞はにおいで出来ている

白い花

白い花庭先に静かにあり
戻らず出て行く私を見送る
気にもしなかった風景が
さよならとばかりに主張している
四月の夕暮れ

2009年4月16日木曜日

音楽

あなたの奏でる音楽をどこかで聴けるその日まで
音楽は余興

太陽

太陽はあたたかい
そしてやさしく体を目覚めさせる
太陽はつつむ
そして張りつめた不安を拭い去る
太陽、太陽よ
君に焼かれるのなら僕は何もいうまい

三鷹

生まれて恋して笑って泣いて
書いて死んだ作家の街三鷹

自分を見つめてたまねぎの皮みたいに
何にもなくて自分から出たのに
皮がまるでうそみたいに感じた
作家の住んだ街三鷹

整備され静かになった街並み
恋して心燃やして生きたのだ
僕の住んだ街三鷹

2009年4月11日土曜日

桜の季節に

わずかなときだけ咲く桜
また会えるのかと眺めてる
隣に笑う家族や友や恋人ら
また会えるのかと眺めてる

花は散ってしまうけれど
花はなくても桜は桜
宴は終わってしまうけど
家族や友や恋人は明日も
家族や友や恋人で私は私

時は過ぎ去り生きる私らも
空を桃色に染める桜も
いつかは光と影になるけれど
再び巡り森羅万象の種子となり
再び巡りあなたの傍らの花となる

再び巡りあなたの傍らの花となる

2009年4月9日木曜日

オーダーメイド

愛したものにも
愛せなかったものにも
愛された私にも
愛されなかった私にも
どこまでも等しく
オーダーメイドの肉体がつきまとう

2009年4月8日水曜日

占拠

惚れた女の傍に
汗のにおいが立ち込めて
私は占拠された

バス停をすぎて

バス停があって 田畑の広がる一本道に  一時間に数本  だからベンチがあって屋根があるのです。 私はしばらくいて  通りすぎるのは  風や雲や時間ばかりで  バスは通り過ぎなかった 私はどこかに向かったのでしょうか ? 私は何かが来たのに気づいたでしょうか?  私はバスが来ていた...