poem on chair
2009年5月10日日曜日
無題
世界中のすべてを敵に回してもなんて言葉を
平気で言える時は世界を敵に回すつもりなんて全然ない
今の生活の安心が少しでもぐらつくようなら
いくらでも頭を下げてうすら笑いをして黙り込む
そうやって時間の流れに押し流されてはててゆく
ああ、なんとはかなくむなしいのか
逆らうことはむずかしいけれど
せめていい流れのほうへ
清く緩やかないい流れのほうへ向かえるよう
手を強く水面へさす
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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