2026年9月2日水曜日

呼びかけるのも

 

その言葉は名前かもしれない 私に呼びかけるものである
果たして私はまだ体のあるのを知らず、ただ光だけを見つめているのかもしれない 引き換えた記憶はさらに遠くに行く 私は私である印を探すのだ 訪れる、しるべを頼りに私は歩いていく
道端に一輪、黄色い花がある 私に話しかけているような気がする これは一つの正しさの証の気がした
空には七つの雲が浮かび、暗示している 私がこれから掴んでいくもの 私はそれを花に教えた
一つはパンである 一つは船である 一つは竜である 一つはひまわりである 一つは絵である 一つは天女である 一つは言葉である
埋めていくことで現れる それらの印が語り合う 夢のかけらの瞬きにて
今朝も一つ黄金の光が指す 遠くから訪れる、あるいは未来から訪れる光が指す
街並みの中の肉体が触れ合いながら溶け込んでいく 私は世界となりつつ、
再び黄色い風船が行く

クリシュナ

カダバンノキの下でバターをほおばりながら花が風にそよぐのを見ていた。口の中でバターが溶けて山々に降り注ぐのを見た。川からえもいわれぬ匂いがして、たどっていくと山の中に小さな泉があった。牛飼いの娘たちが水浴びをしていた。木々に服がかけてある。日差しがキラキラして服の一つを盗んでカダバンノキの下に戻った。その頃には口の中のバターは全部溶けてしまった。夜中に蔵の中に忍び込まなくてはいけないと思っていた。横笛吹いていると悪魔がやってきて命を差し出せという。無視していると大きな口を開けて食おうとしてきたので笛で叩きつけてのした。悪魔は憂鬱のマンゴーになった。村人たちがそれを籠に詰めて家に持ち帰った。そのときに山から帰ってこない娘がいると聞いた。出来心で盗んだ服のことに違いないと思い泉へ戻った。娘は木陰で泣いていた。近づいてごめんと言って服をかけた。僕の口からバターが溢れた。その牛飼いの娘はとても美しかった。

2026年8月23日日曜日

バス停をすぎて

バス停があって
田畑の広がる一本道に 
一時間に数本 
だからベンチがあって屋根があるのです。

私はしばらくいて 
通りすぎるのは 
風や雲や時間ばかりで 
バスは通り過ぎなかった

私はどこかに向かったのでしょうか ?
私は何かが来たのに気づいたでしょうか? 
私はバスが来ていたら乗っていたでしょうか?
私は見つけて私は待っていた?

とてもあべこべに晴れた 
10月のことです。

2026年8月3日月曜日

世界に溶けて

光の中で言葉を綴る

影が優しくうつりこんで

ものの形を現している

私たちの体が心が世界に溶けて


2026年7月15日水曜日

 梅雨が明けて

汗ばむ日差し

駅前の喫茶店のテラス席

光がこちらから

影があちらから

待ちあわせ

あなたがきて

コーヒーを飲んで

自転車で

青いサドルの

自転車で

街に消えて行きました


2026年6月2日火曜日

自分の心 押さえつけて

いつの間にか 何も聞こえない

愛してること 押さえつけて

いつの間にか 何も見えない


触れてくる君に触れたかった

見つめてくれる君を見つめたかった


鏡に映るのは歪んだ笑顔

空っぽなんだ 美しいよね

湧き上がるのは過ぎ去った昨日

いい日もあったんだ いいよね


ひとりを紛らわせたくてまあた希望を探してる

ふたりを紛らわせたくてまあた愛を探してる








2026年3月23日月曜日

大丈夫、大丈夫

大丈夫、大丈夫
大丈夫、大丈夫

演じたことのある役のセリフ
役が終わっても言葉は
仕草はしみついていて
私を助ける私を慰める

大丈夫、大丈夫
大丈夫、大丈夫

暗闇の日 大きな波の日
差し迫る時間の日
愛の形の変わった日

大丈夫、大丈夫
大丈夫、大丈夫


2026年3月19日木曜日

点在する周遊軌道の断片について(ラブレター)

 


時間のそぐわない

永遠

慌ただしい音の

弔う昨日


呼ぶよ

呼ぶよ

呼ぶよ


いつか来る未来からの

君の声に

震え過ごした夏のこと


時が降る

巡り来る

春の前の愛しき君






2026年3月13日金曜日

ものがなしい漁師の手のひらに似ていた

歩道橋を抜けたあたり
黄色い貨物列車が象の親子にまぎれて
水浴びしている

打ち上げられたテトラポットは
ものがなしい漁師の手のひらに似ていた

三角屋根の下
幼い兄妹はねぼけまなこで
ピクニック用のクッキーを焼き
その香りははるか西域の寺院の軒にひそんでいた



2026年3月4日水曜日

 あの日写真に映る人々

バスに乗り地面に印を書き

浜辺て海を眺め

布団の中で眠る

胡桃の木を育て

中華鍋をふる

花は咲き

風は吹き

雨が降る

太陽は燃え

月は周回軌道を回る

命であり

縁起であるところの私もまた

森羅万象を

めぐるひとつの

空である

2026年3月2日月曜日

2026年2月15日
2026年2月20日
2026年2月21日

ああ、友よ
君のような優しさがあるだろうか

ああ、友よ
君のような白い骨が
僕にもうまっているのだろうか

心に君のあるとき集うとき
世界はまたやさしくうつくしく
過ごした日のことを懐かしく
思い出す時のことをいとおしく

早咲きの2月は
君に捧げられた

2026年2月20日金曜日

2026年2月15日日曜日

 肌の綺麗な君に誰が触れる

笑う微笑む君に誰が触れる

今、昨日、明日の君に誰が触れる

声で君が触れてくる

やさしい君の声が触れてくる

君のそばで震えるのは

震えるのは寒さではなく

意味がそばにいるから

2月、出会ったのは12月

2026年2月14日土曜日

瞑想しようそうしよう

 疲れたな

眠る気力もない

アルコールで気絶するだけ

ここじゃないどこかへ

今じゃないどこかへ

瞑想しようそうしよう

ほくじゃないどこかへ

私じゃないどこかへ

したいことしない

したくないことする

いつかの僕よ

いつかの私よ

助けて

疲れたな

疲れたな

瞑想しようそうしう

2026年1月9日金曜日

僕たちはアイスコーヒー

ぶちのめす

うちのめす

ぶちのめす

うちのめす


君のいる世界線

パステルカラーのカエル

コードにのらない揺れるブランコ

ミッフィーの人形

小松さんのこと


俺がファミレスでバイトしてたころ

町田康を教えてくれた

色白で歯並びの悪い

タバコのみの酒飲みの小松さん

札幌生まれで

同じバイト先の人と付き合って苦労したって

辞めた後に聞いた

居酒屋で飲んだ


すげえきれえ

すげえきれえ

すげえきれえ

すげえきれえ


俺たちは人間であることを取り戻す

SEXして

目覚めて林檎

電車に落ちてる林檎

OPEN CLOSE

OPEN CLOSE

バフがかかる

人間であることを取り戻す


太陽は昇らなかった今日という日

君に会わなければ

太陽は昇らなかった今日という日


ぶちのめす

うちのめす

君とSEXしてるやつ

ぶちのめす

うちのめす

君とSEXしてるやつ

ぶちのめす


僕たちは愛すコーヒー

僕たちは愛すコーヒー

僕たちは愛すコーヒー

僕たちは愛すコーヒー


目覚めて林檎

落ちてる林檎

目覚めて林檎

木になってる林檎


すげえきれえ

すげえきれえ

すげえいいにおい


ぶちのめす

君とSEXしてるやつ

君とSEXしてるみんな

ぶちのめす

うちのめす

2026年1月3日土曜日

無題

夜の波打ち際

遠くに見える青白い炎

夕暮れの牧場

子どもらの戯れる声

曇りガラスに

背の高い吊り橋

全ての往来が

星々の流れに沿う

ケンタウロスの

いななきが

朝靄に溶けていく


2026年1月1日木曜日

レストラン

 お出かけだねって

幼い子らが

母の父の周りを飛び跳ねる


どこ行くのって

握りしめたペットボトルのジュースを

マイクにしてたずねる


レストランだよ

初詣したあと

レストランだよ


幼い子らは

はしゃいで踊る

ペットボトルの蓋をあけると

泡が弾けて青空に


虹がかかる

呼びかけるのも

  その言葉は名前かもしれない 私に呼びかけるものである 果たして私はまだ体のあるのを知らず、ただ光だけを見つめているのかもしれない 引き換えた記憶はさらに遠くに行く 私は私である印を探すのだ 訪れる、しるべを頼りに私は歩いていく 道端に一輪、黄色い花がある 私に話しかけているよ...