あなたにもらったトランペット
別れてからいくら吹いても
悲しい音色にしかならなくて
一緒に暮らした街を離れるときに
手放した
「続けられるの?」と問いただしたあなたに
「もちろん」と答えて
部屋の隅で眠るトランペットに
積もりはじめたのは
僕らの心の間から生まれた寂しさ
どこかでトランペットの悲しい音色を聞くたびに
あなたを思い出し胸にしみる
あなたにしてあげたことのすべてを
あなたにしてあげられなかったこのとすべてを
今寄り添う恋人にしてあげようとおもう
「続けられるの?」
「もうすぐパパになるんだ」
0 件のコメント:
コメントを投稿