2018年4月27日金曜日

あの日から3年が過ぎた
信号待ちの白い部屋から
トビウオが逃げ出した
どこからともなくの電線が
昨日と明日の間に鎮座する
鉄塔がに絡みついて
ツーツーツー
通り過ぎた自転車の学生たちが
影を追い越しながら
消えていく
少し痩せた君の雪だるまのようなおにぎり頬張る
深夜タクシーから遠い未来の約束をして別れたあなたと過ごせる時間があと1日あるだろうか

柱時計の告げる
詩の始まりから
巻き上げられるネジ
幾千もの振り子が
夕暮れを追いかけた
麦わら帽子の未来を約束していた

インクの匂いを忘れずにいることで
かつて咲き乱れた花々
(例えばパンジー)(あるいは向日葵)

凍える駅のホームでも
星々の中に持つことが出来る

私はその夜に流れる
ひとつの河を見た


2018年4月19日木曜日

季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす