poem on chair
2013年2月3日日曜日
ホームレスのおじさん
道端でくつろいでいるホームレスのおじさんを、ちらりと見たら、空を指さして「これが東京の空、灰色の空、『東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ』智恵子抄」と言った。私は答えて「高村光太郎!」というと白くはない歯をニカリと出して笑い、ダチョウ倶楽部のポーズを一緒に決めた。
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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