2013年2月17日日曜日

砂漠

ひとつの灯は消えて
五つの水晶に影が落ちた
弾かれたままの黄金の雫が
五線の上を伝っていく
乗り遅れたバスのたてた煙が
咲き誇る花園を
蜃気楼の速度で遠ざけていく
砂漠の中央で倒れた兵士たちは
オアシスの夢を伸ばした指先の間にみる

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす