2016年1月4日月曜日

社にて

女の眠る本屋の二階
カビの臭いのする布団
光の差し込むグラス
寒風の通る路地裏
車に乗って女を探して
目覚めるとそこにいた
溢れるくらいの冬の気配が
少し触れるだけでこぼれきそうで動けない
時折ひびくアラームと
夢とうつつの交わる振り子時計
老人の手の皺
仏のある園
はっきりとしたポイントは少し先のこと
許されてしまった恥ずかしさが
影をまとってのびてゆく
地下を流れる水脈と同じように
探し当てて井戸を作るのだ
枯れることはないと知っているのは誰か
酔狂の中で気が付いたこと
光が集められて
私を焼いた
ある冬の日、
美しい社での出来事
動いた 降りてくる 女 
梯子からー

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