2010年9月1日水曜日

なつ

同じ季節が同じ年に輝き
目も開けられぬもぐらは
息をするのをためらううちに
迷いの大地でもだえ死ぬ
躯を苗床とした
向日葵はいつまでも
黄色い花弁をその季節にたむけるだろう
伸びる入道雲が時折風とともに
その臭気を洗い流した

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす