poem on chair
2011年7月4日月曜日
聖域
遠い町の
遠い昔の悲しみは
テレビとラジオでやってくる
新聞のインクの香りでやってくる
youtubeに残ってる
おまえのせいだと
おまえの父の
お前の祖父の
お前の国のせいだとただされる
遠い町の
遠い昔の悲しみは
愛する友の口からやってくる
敬愛する恩師の手紙からやってくる
行く先々の土地の味に残っている
誰のせいだと叫びたてて
敵を作って聖域を作るのだ
不発弾を抱えた聖域を
誰もが作ろうと叫んでいる
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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