poem on chair
2009年2月13日金曜日
白銀
流れゆき過ぎた季節の中で
待ち望んだぬくもりは
忘れてしまった遠い未来で
触れられぬ雪のように降り注ぎ
窓を開けぬ部屋の中でこそ
みつめられる
火を落としカーテンをしめ
夢の中へもぐりこむ
ただゆるやかに
かくじつに世界は白銀へ
いつまでも白銀へ
そして私は
心臓を貫かれながらドアをあける
五分も持たぬ白銀へのドアを
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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