2012年5月21日月曜日

金環日食

その太陽は昇り始め
朝の薫りが合図のように
とても強くはいり込んできた

草木はざわめいて
鳥たちはなだめて
鱗をうけて見上げていた

最大の弱い蛍光灯下の中
遮光グラスの先で
その太陽は月へと化けた

太陽の月は輝く金環を
記憶の河へと投げいれ
その太陽へと還っていった


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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす