月の光が届くように
誰かを照らすものであればと
伏し目がちに呟いて
鋭く震える芯をにぎりしめて
明日へ明日へと
羽衣をひるがえしながらかけてゆく
夜の林道に唄う鈴虫らを
夜明けまで浮き上がらせて
立ち上がる雲に遠雷を聞きながら
パラソルを見つければ拾い上げ
雨よ降れ!と投げつける
降りだした雨粒に打たれながら
言葉をしみこませては
七色の虹を空にかける
赤い長靴を履いた少女を
いつまでも胸に抱いて
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