2012年4月28日土曜日

雨の神楽坂


歩く速度があの人と同じ
雨に濡れた石畳を
街灯が照らしている

背中をみるでもなく
背中をみせるでもなく
あなたの隣りを歩ければ

分け合うことができるのは
触れることのできるもの
あの人の心はあなたのもの

傘の影のびて

あなたの足跡が
あの人の足跡に
石畳にかさなって

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす