poem on chair
2018年12月10日月曜日
ホクロ
君に/昼下がり/似た人を/仕事に向かう電車の中で/見かけた/見つめたけど/手の形/髪型/太腿の太さ/茶色のバック/あぁ/ホクロがないね/かきあげた前髪から/のぞく/はずの/ホクロ/ホクロ/があったとして/僕は話しかけただろうか/君は君であっただろうか/
2018年12月4日火曜日
白い本
白い本の表紙に君が触れた
白い本を持ち上げて君が開いた
開いたものは誰かの呼吸
触れたものは誰かの皮膚
文字が君の時間と一緒に走る
君の身体が熱くなる
君はひとつ深く息をした
白い本を開いたままで
君は顔をあげて遠くを眺めた
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雪が降る 柔らかに雪が降る 昼も夜もこの街に 雪が降る 足跡が道についている 誰かが歩いた跡 私も歩く 雪の中を 優しい雪の中を
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく