僕たちのいくつかの言葉について
僕たちのいつかの言葉について
ここへのせる
たゆたう からだの ひとつのように
椅子へ腰かける穏やかな老人のように
poem on chair
旅のあいだ
今日がどういう日か
君は訊ねたね
青空ならBLUEというように
英語を稽古しながら僕は答えた
世界にはたくさんの言葉があって
全ていい終えるまくらいまで
一緒にいたかったけれど
そんなことは叶わない
わかっていた
旅の最後の日に言おうとしていたけど
ほんとうは旅の始まりから
君に出会った時から
わかっていた
I LOVE YOU
君と一緒に過ごせる日は
全てが
LOVE
言葉の全ては
世界の全ては
LOVE
俺がファミレスでバイトしてたころ
町田康を教えてくれた卵顔で色白で美人だけど並びの悪かったタバコのみの酒飲みの小松さん
札幌生まれだったな同じバイト先のひとと付き合って苦労したってバイト辞めた後に聞いた
居酒屋で飲んだんだよな一度。すごい綺麗だなって言えなかった。
新興住宅の空き地
しんこーじゅうたくのあきち
看板と自動販売機と僕
かんばんとじはんきとぼく
煙草の煙が空に伸びて
たばこのけむりがそらにのびる
久しぶりに空みたな
ひさしぶりにそらみたな
地面ばかり見て
じめんばかりみてて
落ちてるものばかり気にしてた
おちてるものばかりきにしてた
人が使わなくなったものだけで生きられる
ひとがつかわなくなったものだけでいきられる
私はカラス。
わたしはからす
僕たちのいくつかの言葉について 僕たちのいつかの言葉について ここへのせる たゆたう からだの ひとつのように 椅子へ腰かける穏やかな老人のように poem on chair