2011年7月23日土曜日

LIFE&PEACE

どうしたらいい みんな穏やかに暮らすには
どうしたらいい 争いのない世界が来るには

考えることすら愚かと 笑う人がいる
ずっとずっと変わらないと 笑う人がいる

悲劇を叫ぼうと 怒りを語ろうと
ずっとずっと変わらないと 笑う人がいる

みんながなんて思わず
人の不幸は 見ずに 聞かずに 言わずに
思考停止

やめてしまえばいいのですか
みんなを忘れてしまえばいいのですか
そういうものだと諦めてしまえばいいのですか

それでも願うよ PEACE
この生きているところから LIFE
それでも願うよ PEACE
いま 生きているからこそ LIFE
それでも願うよ PEACE

2011年7月13日水曜日

君の街

君の住んでいた街へやってきました
この喫茶店には入ったことあるかな
呼吸する街は君の夢を吸い込んで
にぎやかになっていった

君の中から夢がなくなって
街に全部吸い込まれて
君はそのさみしさを埋めるために
誰かのやさしさにすがりついた

君がこの街を出て行った後も
君の夢だけは残って街をにぎわしている
そのにぎわいにみせられて
君に似た誰かが
今日もやってくるのだ
君の街に

2011年7月7日木曜日

琥珀さんへ

どっかいっちゃう背の高いマスター
先に空っぽのカップ持って来るママ
たいてい埋まってる麻雀ゲーム台
モーニングピザトーストと
サービスピザトーストはパンの厚さが違う
客の残した水は観葉植物が飲んでいる
毎週欠かさずリード社の漫画雑誌
四十年を
引いて淹れてた珈琲店
青春 思い出 恋 涙
煎って入れてた珈琲店
壁に飾られてたコーヒーカップ
今頃、空に浮かんで
さようならの夕立ち受けて
雨出し珈琲
次 ここ琥珀で飲む珈琲は
来世か来々世か夢の中
ここ琥珀珈琲
湯気が
通り過ぎた人の記憶の中で昇っていく
ここ琥珀珈琲
香りが
通り過ぎた人の記憶の中で琥珀になっていく

2011年7月4日月曜日

聖域

遠い町の
遠い昔の悲しみは
テレビとラジオでやってくる
新聞のインクの香りでやってくる
youtubeに残ってる

おまえのせいだと
おまえの父の
お前の祖父の
お前の国のせいだとただされる

遠い町の
遠い昔の悲しみは
愛する友の口からやってくる
敬愛する恩師の手紙からやってくる
行く先々の土地の味に残っている

誰のせいだと叫びたてて
敵を作って聖域を作るのだ
不発弾を抱えた聖域を
誰もが作ろうと叫んでいる

狭き門

広く広く広がるところから 狭き門を目指して 生 生を自分で閉じて しまう 鳥とだけ話して生きる 私は私の飼う 私の中に隠れている 鳥のこと 鳥とだけ話して 呼吸をする 限られた 生と 言葉を 紡ぐ