2012年3月31日土曜日

ピナの萌動

萌える女に土をかける
サク サク サク

萌える女に土をかける
サク       ササ

萌える に かける
サク    クク

え    に     か      

   ノ                

       サ

                            ー

        ・


                  ・




                                                           









                                                     









                                                          ●










































2012年3月30日金曜日

七つの美しいもの

一つは空
一つは波の音
一つはえんぴつの香り
一つは炊きたてのごはん
一つはやわらかな風
一つはあなたとの時間
そして
それらが けして繰り返されないことを知ったこと

2012年3月29日木曜日

敗者の性

新らしく登場した
エヴァンゲリオン7
打ちたくて入った店には
まだ導入していなかった 

エヴァンゲリオン7のある店に移動せずに
エヴァンゲリオン7のない店で私は
マクロス それは以前勝った機種
雪物語 それは以前勝った機種を打った 
それぞれ一度だけ大当たりを引いて気持ちをよくしたが
呑まれて負けた

 私は望むものに挑んですらいない

2012年3月28日水曜日

あらし

やってくるまえ
構えたりはしなかった

いつだって
構えてないところに
やってくる

構えていては大変と
ゆだんした所に
やってくる

やってきた後も
まったく別のかたちで
またやってくる

ずっとこちらをみている



2012年3月27日火曜日

夜の蜂

めくりめくばせ
みつをなめさせ
とろける氷をたらして
喉がかわいた
喉がかわいた
夜の蜂

まぼろしの太陽キラキラ
あこがれのお花畑ふわふわ

うつしみにただよう
かりそめの名をまとって舞って
しびれてすするロイヤルゼリー
もういかなきゃ
もういかなきゃ
夜の蜂

2012年3月26日月曜日

2012年3月25日日曜日

心の壊れた人

わかっているのか
わかっていないのか
喋る 動く

望んでいるのか
望んでいないのか
見つめる あおぐ

生まれつきか 壊されたのかはわからない
ずっと誰かと話している

2012年3月24日土曜日

知りませんでした

知りませんでした
恋のやめかたを
知りませんでした

あなたを知るまで
知りませんでした
知るまで 知りませんでした

2012年3月23日金曜日

雨のしじま

待ちわびて
うたれずとも
しびれるほどに
焦がれつつ
雨のしじまに
耳を澄ませば

2012年3月22日木曜日

渡り鳥

君はかけてゆく
人混みの中へ
横断歩道をわたり
季節を知った
渡り鳥のように
夕暮れ過ぎの
春の空に

2012年3月21日水曜日

豊かな時間

それは太陽の昇りきらぬ時間
鉛筆あるいは筆、パステルに
今を走らせていること
パンと珈琲
穏やかな人 

それは太陽の沈む時間
振り子時計の音に耳をすませて
過ぎ去りし思い出をたどること
りんごとワイン
暖かな人 

それは月と星のはしゃぐ時間
太陽の薫る毛布に包まれて
明日の予定を描くこと
ビスケットと水
眠る人

2012年3月20日火曜日

霧けむる桐生

町がひとつの遊園地
漕いでめぐる
ひもかわ 大川
くりくら くりくら 絹の土地

町が一つのラビリンス
コロリン ロマンス
つるんこ ロマンス
くりくら くりくら 絹の道

2012年3月19日月曜日

永遠の中に

永遠の前に立ちすくんでいましたが
踏み込んでいこうと思ったのです
怖かったです
恐ろしかったです
でも
永遠の中に愛をみて
踏み込んで行ったのです
苦しくて
痛くて
でも
愛をみたら踏み込みます
つかめなくても生があります

2012年3月18日日曜日

そしてそれは

惚れた女が告白してくるという
都合のいい夢を見た

女は酔いつぶれ私が背負い
家、もしくはホテルに向かっているのだ
女は背中越しに
幸せにするか?苦労をさせないか?私の事をまだ好きか?
とたずねる
私はもちろんですと答え
女をどこまでも背負えると思った

知らぬ港 見知らぬ人の立ち合いのもと
明けた朝の中 
女と私はくちづけを交わした

そしてそれは夢だった
そしてそれは

2012年3月16日金曜日

横たわる太陽

横たわる太陽が
優しい夢にいざない
悲しい時間を飲み込む
その太陽を知る人々は
いつの日か凍える隣人を暖めるだろう

2012年3月15日木曜日

神様のように


すぐに折れます
乱暴に扱えばすぐに折れます

神様のように
神様でなかったときも
神様でなくなったときも

大切に扱えばのこる
折れないものが確かにのこる

2012年3月14日水曜日

2012年3月13日火曜日

やむなしの棘

気ままにそよぐ薔薇を
摘んではいけない
やむなしの棘を刺しては
くれてゆく

2012年3月12日月曜日

冷たい雨

本当を知っているから
自分が嘘つきとわかる
相手のためといいながら 自分のため
自分のためといいながら 相手のため
冷たい雨はだれのため
それは知るため
暖かさを知るため

2012年3月11日日曜日

みっどないとしぇる

青柳うまい
青柳いけてる
青柳おいしい
青柳えらい
青柳あぶさん

築地築地築地
海が産み出すぜ
煮付けてなんぼ

青柳うまい
青柳いけてる
青柳おいしい
青柳えらい
青柳あぶさん

2012年3月10日土曜日

赤ん坊の目

向かいの席の赤ん坊の目が問いかけている
君は誰だ?
何をしている?
望んだように生きているか?
恥ずかしくないか?
僕の大人になったときこの世界は生きやすいか?
好きな人はいるか?やさしくしているか?

私は目を伏せる
しばらくして再びみやると赤ん坊の目は
いつまでも問いかけていた

2012年3月9日金曜日

うつ伏せて投げたした
ピンクのペン
窓から覗く校庭
もう そんなふうには走れない
もう そんなふうには笑えない

あ、鳥。
あの鳥なんて名前かな
あの鳥どんなふうに鳴くのかな
あの鳥どこへ行くのかな

2012年3月8日木曜日

奥歯

歯ぎしりで
奥歯が砕けた
滅んでいくものを
止めることは出来ない
破片は飲み込んだ

2012年3月7日水曜日

桜もち

つつみを開くと
あたり一面さくらの薫り
君が持って来たのは
まぎれもなく
春でした

2012年3月6日火曜日

傘をください

快晴です
傘をください‥
雲ひとつない青空です
傘をください‥
突き抜けるような高い空です
傘をください‥
傘をください‥
傘をください‥

2012年3月5日月曜日

おとなり

おとなになり
おとなりに
おっととなるひと
おとずれ
しあわせの
おとなりひびくなり

2012年3月4日日曜日

僕は風


僕は風

海の中
山の峠
街の路地

薫りをまとって
牧場の草木を撫でるのさ
僕は風

雪のやさしさ
太陽の情熱
月のぼやき
聞いてきた気持ち
牧場の土に話すのさ
僕は風

牧場の心地よさを知ってる
僕は風
牧場の美しさを知ってる
僕は自由な風

2012年3月3日土曜日

街の涙

高架橋下
止まる車のフロントガラス
電車の光が流れてる
街の涙に見えたり

街よありがとう
一緒に泣いてくれるのか

街よありがとう
一緒に明日へ流れてくれるのか

2012年3月2日金曜日

どさんこ

あかるいどさんこに
りゆうをいわずにいっぱいおごるの
が、いちばんいい
とくにゆきのふるひには

2012年3月1日木曜日

閏日

それは永遠の自乗
君、それが君だ
僕、それが僕だ
それは君の自乗
それは僕の自乗
それは永遠の自乗
君だ・・・君だ・・・君だ・・・
僕だ・・・僕だ・・・僕だ・・・・・・

雪が降る 柔らかに雪が降る 昼も夜もこの街に 雪が降る 足跡が道についている 誰かが歩いた跡 私も歩く 雪の中を 優しい雪の中を