2017年3月29日水曜日

電灯を消して天井がどのくらいか見えるかなな夜に

電灯を消して天井がどのくらいか見えるかなな夜に
だんだんと夜が明けてくるのを待つのです

温もりから窓を開けますと
物干しざおにかかかる 空っぽの洗濯ばさみに
陽光がほされて足をぶらぶらしてるんです

石鹸とビオラがつつきあって露をはねる
冷蔵庫の中で昼寝する茄子と大根をひっぱりだして味噌で煮る
吹きかえる湯気にシンドバットの蜃気楼
オアシスに浮かぶ花びらを手のひらですくうんです

いつだって日々を閉じ込めて薫りがする
そう、哀しい記憶ほどいい薫りがする
だからもう泣かないでください それでよかったのですから
アパートの白壁がね ギリシアのミコノス島みたいに見えるんです

いつだって少したってから青春は訪ねてくる

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呼びかけるのも

  その言葉は名前かもしれない 私に呼びかけるものである 果たして私はまだ体のあるのを知らず、ただ光だけを見つめているのかもしれない 引き換えた記憶はさらに遠くに行く 私は私である印を探すのだ 訪れる、しるべを頼りに私は歩いていく 道端に一輪、黄色い花がある 私に話しかけているよ...