poem on chair
2014年1月25日土曜日
夜の河
柱時計の告げる
詩の始まりから
巻き上げられるネジ
幾千もの振り子が
夕暮れを追いかけた
麦わら帽子の未来を約束していた
インクの匂いを忘れずにいることで
かつて咲き乱れた花々
(例えばパンジー)(あるいは向日葵)
を
凍える駅のホームでも
星々の中に持つことが出来る
私はその夜に流れる
ひとつの河を見た
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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