2014年1月10日金曜日

雲が来る

コンクリートの街に
灰色の雲が来る
冷たいケースの人々は
それに気付かない

人がもっと空を持っていた頃
めぐる季節を
待ちわびながら恐れもした

電子のはじく雷を
僕らはいつしか信じはじめて
せまりくる雲のにおいを
忘れた

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす