2009年2月13日金曜日

白銀

流れゆき過ぎた季節の中で
待ち望んだぬくもりは
忘れてしまった遠い未来で
触れられぬ雪のように降り注ぎ
窓を開けぬ部屋の中でこそ
みつめられる

火を落としカーテンをしめ
夢の中へもぐりこむ
ただゆるやかに
かくじつに世界は白銀へ
いつまでも白銀へ
そして私は
心臓を貫かれながらドアをあける

五分も持たぬ白銀へのドアを

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす