2016年6月25日土曜日

夜に

夜の樹
根元の根が
人の寝ているように見えた

夜の公園
街灯が葉を照らして
揺れていた

夜の遊具
昼間より騒がしく
沈黙していた

へそのような
広場の真ん中に立ち
数日前に吐き出した言葉を
思い出していた

風が走り抜けて
そこにいる
私だけが
いつまでも部外者のように
ハーモニーを乱していた

私は座り込んで
夜になろうとした

私は眠り込んで
夜になろうとした

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす