おはよう、ありがとう
動き出した街の音がする
深く深呼吸をする
懐かしい思い出の浜辺の香りがして
私はのどが渇いているのに気がつく
おはよう、ありがとう
わたしと出会い愛してれくれた人よありがとう
君だね
君と会ったね
レンガの街
君だね
白い船の上
君だね
古本に囲まれた店
君だね
8の文字の中
君だね
風呂の中で揺らして見上げた
秘密をたしかめたのいつ頃
君だね
交換した宝物をどこかへ置き忘れてしまった
木造の基地の中で息が荒くなった
君だね
燃える焚き火の中で浜辺て水平線をみたね
君だね
道の真ん中で穴を掘っている男がいる
通り過ぎる人々の中に主人公、立ち止まり様子を見ている
「何してるんですか」
「見ればわかるでしょう、井戸を掘っているんです」
「井戸。ですか」
「井戸です」
男は掘り始める
「どうして」
「わかるでしょう、井戸端会議をするためです。そしてあなたはこの井戸ができてしまう前に、できてしまう前に!わたしに話しかけてしまった。そしてわたしの井戸を掘るという行為を、その目的を失わせてしまった。だからあなたには責任がある。ほんとうの井戸端会議をするための井戸を掘るという行為をすることを」
主人公立ち去る
男は井戸を掘るのを再開する
そして水が出てくる、しかしそれは水ではなく油であった
「失敗だ、あの男に話しかけられてしまった。井戸は作られなかったまた別の場所を掘らなくては」
男はシャベルを持って立ち去る
油田が引火して火柱が上がる
8月13日
きょう東京では雷が落て雨が降り
その後大きな虹が出て消えそうにありません
昼、私は冷やし中華を食べましてね
自転車で塾へ向かう子どもらがいます
エコバックを下げたおばあさんがいます
そうそうレジ袋は有料になりました
安倍政権は続いていてマスクが配られています
セミがやけに鳴く夏で電車の中にも紛れ込んでいます
オリンピックは来年だそうです
コロナって知ってますか?
短い言葉であなたならどう記したでしょう
あなたの見たかった今日を
あなたの愛した歌い手たちが謳っています
消えそうにありません、届きますでしょ、虹を伝って
セイハロー ミスター、マスター、アロー
ペンギンと散歩しながら詠んでいますか
セイハロー ミスター、ポエット、アロー
歌に生まれ変わりましたね
セイハロー ミスター、エンジェル、アロー
ハイボール、お代わりお願いします
僕たちのいくつかの言葉について 僕たちのいつかの言葉について ここへのせる たゆたう からだの ひとつのように 椅子へ腰かける穏やかな老人のように poem on chair