2016年10月13日木曜日

途中のかけら

始まりは終わりだという
終わりは始まりだという
現れるのは途中の話
掬い取られるのは途中のかけら

途中のかけら

始まりは終わりだという
終わりは始まりだという
現れるのは途中の話
掬い取られるのは途中のかけら

ユリイカ

そもそもさ
分裂して出来上がってるわけだから
僕たちは

存在することは
規定するからわかれるけれども
愛することで近づいていく

2016年10月12日水曜日

夜明けから、また夜

夜明け
空はむらさき
あなたはわたし
わたしはあなた
雲について何か語ろうとした
柔らかい筆先のような雲について

おはようございます
洗濯物がはためくよ
ピアスは嫌いなの
ビオラって小さなパンジー
花言葉は想いで胸がいっぱい

だるまさんがころんだ
やわらなかユーモアがいるね

そして
何も起こらない夜に

2016年9月27日火曜日

地平線は
水平線は
果てしのない蜃気楼

あふれ出る向日葵に
明日を託している


2016年9月10日土曜日

残暑

僕の知らない夏をくぐり抜けてあなたはまた美しくなる

2016年8月31日水曜日

夏について

見送る季節を
額縁の中に捕まえた

走り出す向日葵は
人の波の中へ

蝉しぐれが
川沿いの林道に降る

郵便配達人が木陰で
昼寝をしている

身体を揺らしながら
OPEN CLOSEの
ミラーボールを行き来する

さよなら林道
さよなら白猫

夏について




2016年7月15日金曜日

醒めたくない夢を見た

その人の名を口にすると
その日の夜夢に見てしまう
会わなくなって久しいが
先日その人の名を口にして
夢に現れた
鮮やかな浴衣を着て
私をみてやさしく微笑むのだ
なれない下駄に足元が
よろめいて
私はその人の身体を受け止めた
ああ、なんといういい香りがする
ああ、なんという華奢な肩
その人はしばらくじっとして
夜空を見上げていた
私も夜空をみあげて
その人の名をよんだ

居間のソファーはしんとして
観ている途中だった映画は終わりまで行って
メニュー画面に戻っていた

そんなこと
ほんとうの時間は
そういうふうに流れて
私は幻をみた
どういうわけかいい香りだけしていた

2016年6月25日土曜日

夜に

夜の樹
根元の根が
人の寝ているように見えた

夜の公園
街灯が葉を照らして
揺れていた

夜の遊具
昼間より騒がしく
沈黙していた

へそのような
広場の真ん中に立ち
数日前に吐き出した言葉を
思い出していた

風が走り抜けて
そこにいる
私だけが
いつまでも部外者のように
ハーモニーを乱していた

私は座り込んで
夜になろうとした

私は眠り込んで
夜になろうとした

2016年6月24日金曜日

無題

憎しみ


がない
のは
しらないから

がない
のは
わからないから

がない
のは
ふれないから

がない
のは
おなじだから

あると
うまれる

無条件の
美しい世界は


いきるということは
憎しみをかかえること

あるから
すべて
​あるから

2016年3月29日火曜日

夜明け前

夜が訪ねて
静けさの広がる間に
耳をすませば
心の声が聞こえてくる

騒がしい世界も
今ならもう眠っている

言葉を交わす
言葉に触れて
心に届く

生きとし生けるものよ
闇夜に歌うのだ
朝を待って
朝をたたえる
歌を謳うのだ

忘れてしまった
人の名を僕は
木々の影の中に見つける

ありふれた時の流れの中に
こうして
くさびを投げ込んでは
いつでも帰ってこられるようにと
願うのだ

いつ尽きるかわからない
命の灯を
突然の雷や雨の埋めつくす街の中でも
確かに輝かせ燃やすのだ

終わりを知らない
あふれる限り続けるだけだ

ああ、君は今眠りの中か
どんな夢をみているのだ

僕は君の髪をなぜる
いい香りがする
いい寝息が聞こえる

生きているということに
泣き出しそうなくらい
震えている

僕は地下から水を汲んでは
君に飲ませる

終わりのわからないままに
僕はこうして君と過ごしている

木を植える
花を咲かせる

この紙の上に
かすかではかない心を
文字の器に注そいで現すのだ

花束のように
君に届ける
言葉を贈る

夜の明けるまでには

2016年3月9日水曜日

深夜-夜明け

輝きをかいでむせかえる春

闇夜に浮かぶ物の怪はあいつだ

息を殺して抜けるトンネル

身をかがめて突き抜けるパラレル

互いに狩られるすんでのところで戯れる

それぞれの季節の詩に疼きを憶えながら

やがて太陽の血が流れ世界が新たに染まる

汚れた部屋

畳をかえたばかりの
青い匂いがまだ部屋にある

落ちている毛や埃
僕から出た老廃物がつもる

掃いても、吸っても、つまでんも
僕がいるだけで老廃物がつもる

しんしんと

僕は汚して生きる

卵の部屋

ここは卵の中だ
ここで孵って
地を歩き
空を行く

ここは卵の中だ
入り込んでくるのは
必要な栄養素

窓から眺めて
イマジン
山を登るのを
海を泳ぐのを

ここは卵の中だ
吸い込んで 包まれながら
破る

絶える前に
破る

2016年1月15日金曜日

ときわ時雨

落葉が散り散りにあいさつを交わす
おはよう おはよう

焔のあるうちは終わりを思いもしない

昨日がそうでした
何も映らないことを君は知っている

積み上げられたせせらぎに
僕は合図を待っている

生まれたときもそうだし
目覚めたときもそうだし
世界はすでにあり

知らずにつかんだとしても
ここで景色に吸い込まれてゆく

問題は僕が世界に
どう包括(つつまれ くるまれ)ているか
ということでどうやら
もれてはいないことがわかった

それを確かめることはできない
だから次へ進む

オー

アー

オー

一見どれも同じように見えますが、その存在というものは唯一無比のものなのです。一見どこにでもあるように見えますが、その存在はそこにしか存在しないものなのです。空から降る雨粒の軌道がどれも違うように。陽光がやはりそれぞれ照らす場所が違うように。

岩陰の葉の足跡に
竹林のささやきの中に
その部屋の壁に

それは青 それは赤 それは黄色
ときわいろ

もう来ることができない
とおり過ぎた木漏れ陽は聖域

それはそのものが
時間をかけて成っていくものだから

それはそのものが
僕と君の間に繰り返される時間の中で
それは成っていくものだから

もうすぐ夜が明けます

朝の太陽の中で僕は君に気付いた
確かにいることを

永遠を、未だ知らずに

2016年1月4日月曜日

永遠を、未だ知らずに

落葉が散り散りにあいさつを交わす
おはよう おはよう

昨日がそうでした
何も映らないことを君は知っている

積み上げられたせせらぎに
僕は合図を待っている

知らずにつかんだとしても
ここにいて吸い込まれてゆく

それを確かめることはできない
だから次へ進む

岩陰の葉の足跡に
竹林のささやきの中に

もう来ることができない
とおり過ぎた木漏れ日は聖域

朝の太陽の中で僕は君に気付いた
確かにいることを

永遠を、未だ知らずに



新しい人

あなたが吸う空気は
潮の薫りがするでしょうか

あるものたちが美しくあることを
どうか僕たちに教えてください

哀しみばかりでないことを
新しい人よ
どうか僕たちにおしえてください


アンカー

ことばから遠くはなれて
土をひろう

砕かれた骨が宙を舞って
春が来る

手紙が届く

知りたかったのは
愛の深さ

音楽だけが時の過ぎるのを
教えてくれる

またあの季節に僕らは
会えるだろうか

アンカーを打ち込む
また戻れるように
アンカーを打ち込む


どこへも行けずに

生きていることを忘れてしまうほど
人を愛して

太陽のひかりにただ焼かれて
月のひかりにただ溺れる

触れた肌の
息の吐き出されるのを
思い出しては
どこへも行けずに

社にて

女の眠る本屋の二階
カビの臭いのする布団
光の差し込むグラス
寒風の通る路地裏
車に乗って女を探して
目覚めるとそこにいた
溢れるくらいの冬の気配が
少し触れるだけでこぼれきそうで動けない
時折ひびくアラームと
夢とうつつの交わる振り子時計
老人の手の皺
仏のある園
はっきりとしたポイントは少し先のこと
許されてしまった恥ずかしさが
影をまとってのびてゆく
地下を流れる水脈と同じように
探し当てて井戸を作るのだ
枯れることはないと知っているのは誰か
酔狂の中で気が付いたこと
光が集められて
私を焼いた
ある冬の日、
美しい社での出来事
動いた 降りてくる 女 
梯子からー

2015年12月31日木曜日

今年の夏

あなたの目の前に流れる景色を見ていますか
あなたの目の前にいる人をあなたはみていますか?
過ぎ去ってしまっても忘れられないことがありますね
生きているということは忘れずにいることでありまして
その悲しみを生きている限りもちづづけなければなりません
形は変わります、思い出も変わります
忘れてしまったように思えるかもしれませんが
あります。

呪文があるならさ
使いたいね。

時間が戻るならさ
戻したいね。

生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れ生き返れい聞かれ生き返れ行き開けれい聞かれ

はは、
今年の夏ってのは
日差しが強かったね

振り子時計

お酒飲んで笑ってる
酔っぱらって眠っている
寒いから布団から出るのが嫌って
駄々をこねてる君がいるね

振り子時計のように
あっちこっちいったり
こっちあっちいったり

過ぎ去ってゆくね
街ゆく人もこの季節も
でも君といる
それだけででもう充分さ

その日の訪れること
訪ねてくる君があるということ
どういう日になろうとも
もう充分さ今日は来たね
君は来たね

振り子時計のように
あっちこっちいったり
こっちあっちいったり

過ぎ去ってゆくね
空ゆく雲も時間も
でも君と過ごしている
それだけでもう充分さ


年末の男と女

年末の電車の中に
恋人になる少し前の2人

女は恍惚に浸かり
男は武骨に語る

男は電車をおりて
残された女を乗せて電車が動く

男は去る女をもう一度見つけて
女は手を振りながら微笑んだ

2015年11月30日月曜日

句 001

朝日待つ冬の浜辺に鳥といる

透明な海

透明な海の波打ち際に
光がほどけて七色の足跡がついた
僕らはまた海へ来た
まるで青春のように

2015年10月23日金曜日

輪廻

だから眠る
だから眠れ

光に眠れ
闇に眠れ

切り抜かれた
時の集積が
抵抗して燃える
あるいは泳いでいく

いつのまにか
光ばかりが世界を覆い

影をたどることでしか
君に逢えない

溺れるほど
深く眠ることで
ようやく私は
君に触れる

乗り込む人々は
行く先を知っている
乗り込まない人々は
行く先を知らない

到達しない遊園地に
観覧車はやがて
地に降りてくるというのに

お前はこの世界で何をみた
お前はこの世界で何をみたい

だから眠れ
だから眠る

光に眠れ
闇に眠れ

汚れた地図

ないまぜの感情が
殻をやぶり
溢れだして
拭えぬ影をつくる

塞ごうとする手が
さまよう

汚れた地図を
それでも僕は
愛する

2015年9月11日金曜日

船の音

遠くへきて
自分へ深くもぐる

さっきまであったものが
今はもうない

確かなもの 探しているわけではない
頼れるもの 探しているわけではない

私はどこにいこうというのか
私はだれだ

風の中にまぎれて
泣き出しそうな心の声をきく

遠くどこかで船の進む音がする
私はまたひとりだ

夏休み

日に3度はあなたを思い出していました
あなたの本
あなたの物
あなたの寝たベッド
あなたのにおい
あなたの部屋

私はあなたの気配に触れながら
私はあなたを抱いた

いつかあなたの肌に触れて
なつかしくこの夏の景色を
思い出したい

あなたの滴の流れるところへ
口づけて 生きることを
深く知りたい

どこならばどこまでも

どこまでいけるかではなく/どこまでいられるか/きみ(私)はどこならば/どこまでもいられますか

パープル

おとといの明け方
牛丼屋で笑っていた女の子
絵がほんとにうまい子だったよ
まんまるのメガネかけて
大きな口をくわっとあけて
笑うんだよ
あふれだしそなイマジンかかえて
天国いったって

遊園地行きたいって
はしゃいでた女の子
ジェットコースターみたいに
走り回ってた女の子
愛を伝えていくべきなんだって
HUGしたな



あふれだした愛をかかえて
天国いったってよ

どこへいくんだよ
この世界にはまだ
色がたりねえぞ
パープルが
パープルが足りねえぞ

2015年9月3日木曜日

ブルックリンダウンタウン

ブルックリン
ダウンタウン
生まれ故郷をあとにして
体に昨日の入れ墨いれて
店を開ける

どこの町にしようかと考えたが
どこの町でもよかった
私を誰も知らない町なら
どこの町でもよかった

服は好きだ
靴も好きだ

でもなんでもよかったんだ
やったことのないことならば
なんでもよかったんだ

それで許される町というのが
ブルックリン
ダウンタウン
どこでもよかったんだ


2015年9月2日水曜日

芝生の上で

言葉のわからない世界でも
心地よい風の吹く芝生の上で
降りそそぐ光をあびて
空をただよう雲をみつめるならば
心は穏やかになり笑顔がこぼれる

太鼓の音が響いてくれば
輪が出来て歌いだすのだ
太古からつたわる喜びの歌を
子供が立ち上がり薫りをつかんで駆け出すのだ
私らも立ち上がり踊りゆくのだ

希望と自由の旗がなびいて
鳥たちが高く舞い飛ぶ

言葉の通じない世界でも
私はここにいていいし
自分だけがわかる言葉で
同じように歌えばいいのだ

ぬくもりが私とあたりをつつんで
私が世界をみている
世界も私をみている


2015年8月29日土曜日

ブライアントパーク

無数の緑の椅子
人があふれても
絶対的
上回る緑の椅子

この椅子 誰が前に 座ったろう
この椅子 誰がこれから 座るだろう

椅子も知らない
緑も知らない
無数も知らない

無数の緑の
椅子
永遠
近くあるだけ

2015年8月24日月曜日

永遠の砂浜

カラス貝のかけらが
砂浜に散らばり
波の記憶を置いてゆく

カモメが夕暮れを待ちながら
パラソルの間をすり抜ける

ベンチの老夫婦は
犬とたわむれながら
孫のはしゃぐのをみつめている

ここは永遠のとどまる砂浜

足からこぼれる
せせらぎが
街のほうへも飛んでゆく

2015年8月22日土曜日

ポラロイド

ことばから
遠く離れて
土を拾う

砕かれた骨は
宙を舞って
春が来る

手紙が届く
知りたかったのは
愛の深さ

音楽だけが
時の過ぎるのを
教えてくれる

またあの季節に
僕らは会えるだろうか

チップス

会わなければここへ来ることはなかった
BUSの行きかう大通りと
ガソリンスタンドの交差点

西日がタバスコの瓶を通過して
影を作り
とどまるビーンズの種が
吐き出される過去を懐かしがる

夏の陽射しの中で
BEARを飲んで
とどまるのだ

ストアがありましたね
四つ角に
ここは
車通りが多いですね

追いかけているわけではないのですが
つまりは夏の陽射しがそうさせているのです

橋を渡り銀の足跡がいるわけを
すぐにはわかりはしないのです

そこに何があったかは
いるべき場所にいる

そのさきに何が
いや、もうすでにー

チップス

欲しい

夢のような日々のあとに
便りのあったのを伝えてくれた

どこにいようと
持ち続けている面影

反射する光が
太陽のあるのを教えてくれる
石畳の熱を忘れずにいる
アスファルトが白線を飛び越えてゆく

白いシーツの
あなたの香りにつつまれて
今夜も眠る

夜空にはまあるいお月様
円形劇場のハムレット
トーストに乗っけてがぶり

耳元で忘れなさいと
ささやく女優が
明日も手を差し出している

はさんだペンのように
ベルギーワッフルタワーがそびえる
ハローグッバイ

石の中にあるまぼろしを
掘り出したくて
こするのだ

椅子は5脚ある
カフェより

2015年8月19日水曜日

コニーアイランド


Heaven がどこにあるのかというと
もう佇むことのない
汐風の吹く夕暮れの中にあるのだ

家族連れが賑やかに騒ぎ
観覧車が空をかき混ぜる

何もない時間の中に
ぽっかりと僕のいた影がある

焼きあがるピザを待ちながら
景色に溶け込んでいくことで
Heavenへのカギを拾い上げるのだ

始まりの知れない信号機が
案内を開始した

黄色い風船が
どこかの街角に現れては
消えてゆく

Heaven を通り過ぎて
僕はまたピザを食べる

2015年6月30日火曜日

手のひらに円とセント

20セント
10セント
25セント
10セント
5セント
10セント
5セント
1セント
5セント
1セント
10セント
10セント
10セント
10セント
50円
10セント
10円
10セント
1セント
5円
5セント
10円
25セント
5セント
1セント
1セント
10円
10セント

ブランコ

ブランコこいでる女の子
ブランコにすわる男の子
みてる

柳がゆれて
アジサイが咲いてる

ブランコにすわる男の子
ブランコこいでとんでく女の子
みてる

2015年6月19日金曜日

Landing point


There are pictures not reflected nothing
I do not remember to be what has wanted to take

When and where did it take
Or Who took

Is only darkness question
It has been submitted

Such as the ground after thaw
Such as the pillars of the stain

Flow who can not be known

Not to prove
Just trying to exchange

Not to try to exist
Just an attempt to present

Distant town of paddy
Show window mannequins

Though I can not remember
It scatters footprints

Light of eternity
Image of the infinite

Full of landing point

poem on chair

僕たちのいくつかの言葉について 僕たちのいつかの言葉について ここへのせる たゆたう からだの ひとつのように 椅子へ腰かける穏やかな老人のように poem on chair