2020年11月23日月曜日

 人と会うことが嬉しくて犬のように尻尾ふって漏らす

君の腰の暖かさは同じ36.5度のグラスよりもシャープ

自宅前の神社の木々がいつの間にか生い茂り

夏は過ぎ去り赤や黄色の葉になりそして風に散っていく

今年は詩人が天国にたくさん行って

向こうで好きなだけ抱き合っているんだろうな

国も肌の色も関係なくそんな理想郷を昔から夢見て

限られた命の中で果たせないままに景色に溶けた人々と


ふんだんに盛り込まれた命の種を祈りの中で芽吹かせていく

痛みを覚えるこの肉体を精神を言葉のフォルムに落とし込んで

新しい種を許されないことを夜から朝にかけて

月の光しか知ることない孤独の中で開いていく


置き去りにされた電話BOXから希望の人に電話をかけて

泣きじゃくるのは恥ずかしいことじゃない

朽ち果てていく自分を慈しいと強く思えるのはあなたとまた会えたから


私たちには続きがある

正しさと偽りによりも湧き上がる感情を放つ

空を詩で埋めつくしてバベルを築くにはまだ

優しさがたりないかもね握手をしよう拍手をしよう

この世界と君のほおに触れながら

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす