2008年10月27日月曜日

君へ

君は意地悪だ
笑いかけてくれないし
態度がそっけない
話を聞いてないし
どっかに遊びに行っちゃうし
電話にも出ないし
メールもくれない

それでも
君の事を思うと
やさしいきもちになるんだ
暖かな血が体を流れるんだ

君に会うときの僕は
まるで作りかけの石像みたい
君に会うときの僕は
まるで弦のないギターみたい
君に会うときの僕は
まるで白紙の本みたい


ああ、僕もずいぶん意地悪だ

それでも

それだからこそ
君が好きだと言えるんだ

君がどこかに元気でいることを
感じられるだけで僕は幸せなんだ
君の事を思いながら歩いていると
世界が輝き
開くべきドアが見えてくる

愛をありがとう

僕に命をありがとう


次、会うときは
せめて石像の手のひらを

次、会うときは
せめて弦から飛び出たおたまじゃくしを

次、会うときは
せめて微笑む一輪の花と一緒に
一編の詩を贈りたい

意地悪な僕から意地悪な君へ

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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす