poem on chair
2012年6月6日水曜日
浜辺
白い揃いのシャツを着た若い恋人達が浜辺を歩く
男が波打ち際へ
女は男のほうへ
太陽が一瞬姿を見せ
水面を輝かせる
灰色のパーカーとチェックのシャツの恋人達は浜辺に座り
将来のことを話す
目の前をかすめたかもめに二人同時に眼がいって再びお互いをみつめる
砂の上にこうして二人いることのつづきに
未来があるのだよと男は女に耳打ちをする
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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