道は足元より伸びてゆく
踏み出した道が正しいのか過ちなのかはわからない
ただ自分で選んだ道であればそれでいい
迷うことを恐れていたずらに踏み出すことや
戻ることを恐れて進み続けた道には何も待ってはいない
自分で決めた道ならば
その先には必ず何かが待っている
行きたいと思うなら進めばいいのだ
人に笑われることを恐れて躊躇したり
孤立することを恐れてごまかした道には何も待ってはいない
未踏であろうが険しかろうが
自分のこころに沿い進むのならば必ず何かが待っている
信じなければならないのは
自らの命が発したわずかなる声と
無限に満ちるこの世界の豊かさなのだ
過去を振り返らず
今あるこの時を感謝し踏み出すのだ
あなたの道を
君の道を
そして僕は僕の道を
どこかでその道が交わる時は
この世界に抱かれながら未来を語り道草をする
再び歩き始める時もさよならはいわない
自らの道を歩む友にさよならはない
大空を伝って
大地を伝って
あなたの道を
君の道を
そして僕は僕の道を
命で踏みしめる足音が聞こえるから
静かにこころ澄ませば
2009年5月23日土曜日
2009年5月21日木曜日
2009年5月20日水曜日
無力
風が吹いています ここには
光が注いでいます ここには
音がします ここには
明るいところは暖かく
大きな木の下は涼しい
人のいるところは安らぎがあり
空のあるところは穏やかで
黄色い花も赤い実も
みんなそれを知っているけど
人だけがそれを忘れて
愛という名で
やさしさという名で
正しさという名で命を奪う
僕の詩にもう少し力があれば君は
死ぬことはなかったかも知れない
せめて名前をつけるよ
『風』と
この星では風が吹いていて
そのたびに君を思い出すために
風のとても強い日に死んだ君のために
風が吹いて『し』が生まれて・・・
ああ、しかし、いくら積み重ねても僕のは
レクイエムにもなりはしない
光が注いでいます ここには
音がします ここには
明るいところは暖かく
大きな木の下は涼しい
人のいるところは安らぎがあり
空のあるところは穏やかで
黄色い花も赤い実も
みんなそれを知っているけど
人だけがそれを忘れて
愛という名で
やさしさという名で
正しさという名で命を奪う
僕の詩にもう少し力があれば君は
死ぬことはなかったかも知れない
せめて名前をつけるよ
『風』と
この星では風が吹いていて
そのたびに君を思い出すために
風のとても強い日に死んだ君のために
風が吹いて『し』が生まれて・・・
ああ、しかし、いくら積み重ねても僕のは
レクイエムにもなりはしない
2009年5月10日日曜日
無題
世界中のすべてを敵に回してもなんて言葉を
平気で言える時は世界を敵に回すつもりなんて全然ない
今の生活の安心が少しでもぐらつくようなら
いくらでも頭を下げてうすら笑いをして黙り込む
そうやって時間の流れに押し流されてはててゆく
ああ、なんとはかなくむなしいのか
逆らうことはむずかしいけれど
せめていい流れのほうへ
清く緩やかないい流れのほうへ向かえるよう
手を強く水面へさす
平気で言える時は世界を敵に回すつもりなんて全然ない
今の生活の安心が少しでもぐらつくようなら
いくらでも頭を下げてうすら笑いをして黙り込む
そうやって時間の流れに押し流されてはててゆく
ああ、なんとはかなくむなしいのか
逆らうことはむずかしいけれど
せめていい流れのほうへ
清く緩やかないい流れのほうへ向かえるよう
手を強く水面へさす
2009年5月8日金曜日
愛の言葉
時にはひそやかに伝えられる
愛の言葉があってもいい
しんとした夜に
なにも考えていないとき
心にぽっかりと浮かんでくる
ひそやかな愛の言葉があってもいい
街も人も寝静まったときに
いっそう膨らんでいく
愛の言葉があってもいい
示されることさえためらわれるような
そんなひそやかな愛の言葉があってもいい
愛の言葉があってもいい
しんとした夜に
なにも考えていないとき
心にぽっかりと浮かんでくる
ひそやかな愛の言葉があってもいい
街も人も寝静まったときに
いっそう膨らんでいく
愛の言葉があってもいい
示されることさえためらわれるような
そんなひそやかな愛の言葉があってもいい
歌唄いに捧ぐ詩
歌唄いが死んで
歌唄いの曲が
その夜はラジオでたくさん流れた
楽しい陽気な曲ばかりで
よけいに悲しくなって
やたら誰かと話したくなって
電話をかける
月のうらの宇宙人だとか
地球のうらの大統領だとか
すてきな歌唄いの歌の一節を
唄いあげると
みんななぐさめを言いながら
その一節を繰り返すのだ
死んだ本人は
自転車で土星の輪を回りながら
新しい歌を唄っている
歌唄いの曲が
その夜はラジオでたくさん流れた
楽しい陽気な曲ばかりで
よけいに悲しくなって
やたら誰かと話したくなって
電話をかける
月のうらの宇宙人だとか
地球のうらの大統領だとか
すてきな歌唄いの歌の一節を
唄いあげると
みんななぐさめを言いながら
その一節を繰り返すのだ
死んだ本人は
自転車で土星の輪を回りながら
新しい歌を唄っている
小杉湯
ゆらゆら波打つ
湯船につかって
100まで数えて
心のしんまであっためて
働いたおっちゃん達の
背中ながめて
ほーっと息をはく
壁に描かれた
山なみ見つめて
家族とハイキングに行った
子供のころを思い出す
96・・97・・98・・99・・100!
またみんなで行こうね温泉
さて、牛乳が呼んでいる
湯船につかって
100まで数えて
心のしんまであっためて
働いたおっちゃん達の
背中ながめて
ほーっと息をはく
壁に描かれた
山なみ見つめて
家族とハイキングに行った
子供のころを思い出す
96・・97・・98・・99・・100!
またみんなで行こうね温泉
さて、牛乳が呼んでいる
2009年5月1日金曜日
トランペット
あなたにもらったトランペット
別れてからいくら吹いても
悲しい音色にしかならなくて
一緒に暮らした街を離れるときに
手放した
「続けられるの?」と問いただしたあなたに
「もちろん」と答えて
部屋の隅で眠るトランペットに
積もりはじめたのは
僕らの心の間から生まれた寂しさ
どこかでトランペットの悲しい音色を聞くたびに
あなたを思い出し胸にしみる
あなたにしてあげたことのすべてを
あなたにしてあげられなかったこのとすべてを
今寄り添う恋人にしてあげようとおもう
「続けられるの?」
「もうすぐパパになるんだ」
別れてからいくら吹いても
悲しい音色にしかならなくて
一緒に暮らした街を離れるときに
手放した
「続けられるの?」と問いただしたあなたに
「もちろん」と答えて
部屋の隅で眠るトランペットに
積もりはじめたのは
僕らの心の間から生まれた寂しさ
どこかでトランペットの悲しい音色を聞くたびに
あなたを思い出し胸にしみる
あなたにしてあげたことのすべてを
あなたにしてあげられなかったこのとすべてを
今寄り添う恋人にしてあげようとおもう
「続けられるの?」
「もうすぐパパになるんだ」
2009年4月27日月曜日
男子学生
赤い髪の男子学生が
電車に乗ってきた
真似たのか
主張したいのか
ニキビの吹き出た顔の上に
帽子のような赤い髪
威嚇しているのか
警戒しているのか
人との距離や
人との対話に
恥ずかしくなって
髪の先まで赤く染まる
男子学生
窓から街並みを眺めている
私は彼に私を見ている
電車に乗ってきた
真似たのか
主張したいのか
ニキビの吹き出た顔の上に
帽子のような赤い髪
威嚇しているのか
警戒しているのか
人との距離や
人との対話に
恥ずかしくなって
髪の先まで赤く染まる
男子学生
窓から街並みを眺めている
私は彼に私を見ている
わたしはそれより
記した詩が
人の心に届き
一瞬の清涼となるならば
私はそれより何を望もうか
記した詩が
人の心に届き
一瞬の情熱となるならば
私はそれより何を望もうか
人が私に触れて
心をほぐし放ってくれる
私は放たれたまま自由にさせて
漂うのだ
私はそれより何を望もうか
人の心に届き
一瞬の清涼となるならば
私はそれより何を望もうか
記した詩が
人の心に届き
一瞬の情熱となるならば
私はそれより何を望もうか
人が私に触れて
心をほぐし放ってくれる
私は放たれたまま自由にさせて
漂うのだ
私はそれより何を望もうか
2009年4月16日木曜日
2009年4月11日土曜日
桜の季節に
わずかなときだけ咲く桜
また会えるのかと眺めてる
隣に笑う家族や友や恋人ら
また会えるのかと眺めてる
花は散ってしまうけれど
花はなくても桜は桜
宴は終わってしまうけど
家族や友や恋人は明日も
家族や友や恋人で私は私
時は過ぎ去り生きる私らも
空を桃色に染める桜も
いつかは光と影になるけれど
再び巡り森羅万象の種子となり
再び巡りあなたの傍らの花となる
再び巡りあなたの傍らの花となる
また会えるのかと眺めてる
隣に笑う家族や友や恋人ら
また会えるのかと眺めてる
花は散ってしまうけれど
花はなくても桜は桜
宴は終わってしまうけど
家族や友や恋人は明日も
家族や友や恋人で私は私
時は過ぎ去り生きる私らも
空を桃色に染める桜も
いつかは光と影になるけれど
再び巡り森羅万象の種子となり
再び巡りあなたの傍らの花となる
再び巡りあなたの傍らの花となる
2009年4月9日木曜日
2009年4月8日水曜日
2009年4月5日日曜日
とても幸せ
寝るとこがあって
食べるものがあって
着るものがあって
うたたねしてる家族がいて
とても幸せ
風が吹いて
木々がさわさわゆれて
陽が差して
シャワーをあびる
とても幸せ
珈琲を飲んで
美術館に行って
大好きなあの子に
手紙を書いた
とても幸せ
桜の木の下で香りをまとい
海の音につつまれ
実りをほおばり
雪の花を眺める
君の暖かさを確かめながら
とても幸せ
そんな風に
日々が穏やかに流れて
おじいちゃんになって
やっぱり誰かのそばで
心静かにいるんだ
とても幸せ
涙がでるくらい
とても幸せ
食べるものがあって
着るものがあって
うたたねしてる家族がいて
とても幸せ
風が吹いて
木々がさわさわゆれて
陽が差して
シャワーをあびる
とても幸せ
珈琲を飲んで
美術館に行って
大好きなあの子に
手紙を書いた
とても幸せ
桜の木の下で香りをまとい
海の音につつまれ
実りをほおばり
雪の花を眺める
君の暖かさを確かめながら
とても幸せ
そんな風に
日々が穏やかに流れて
おじいちゃんになって
やっぱり誰かのそばで
心静かにいるんだ
とても幸せ
涙がでるくらい
とても幸せ
2009年4月2日木曜日
嘘
善人だということ
真面目だということ
やさしいということ
裏切らないということ
悲しくないということ
寂しくさせないということ
逃げないということ
いつも微笑むということ
忘れないということ
争いがないということ
人が分かり合えるということ
平和だということ
愛しているということ
幸せを感じるということ
すべて嘘
すべて望んでいることだから
真面目だということ
やさしいということ
裏切らないということ
悲しくないということ
寂しくさせないということ
逃げないということ
いつも微笑むということ
忘れないということ
争いがないということ
人が分かり合えるということ
平和だということ
愛しているということ
幸せを感じるということ
すべて嘘
すべて望んでいることだから
2009年3月31日火曜日
2009年3月28日土曜日
2009年3月26日木曜日
2009年3月25日水曜日
2009年3月17日火曜日
逢うこと
あなたが好きで
どうしようもなく
ただ逢いたいだけなのに
映画やお茶や
そんな口実ほんとは嫌だ
晴れたからでいいし
雨降りだからでいいし
いつがいいなんてもの
どうでもよくて
月曜が休みだとか
週末に給料が入るからだとか
そんな口実ほんとは嫌だ
生きているこの瞬間
あなたに逢いたい
いつだって何を差し置いても
あなたに逢いたい
あなたに逢うこと以外
大切なことなど何もないのだから
どうしようもなく
ただ逢いたいだけなのに
映画やお茶や
そんな口実ほんとは嫌だ
晴れたからでいいし
雨降りだからでいいし
いつがいいなんてもの
どうでもよくて
月曜が休みだとか
週末に給料が入るからだとか
そんな口実ほんとは嫌だ
生きているこの瞬間
あなたに逢いたい
いつだって何を差し置いても
あなたに逢いたい
あなたに逢うこと以外
大切なことなど何もないのだから
2009年3月16日月曜日
2009年3月3日火曜日
タバコと海
タバコの煙で
消えていった男のすきまを
うめようとしたってだめ
臭いが服と心に
しみついて
どこまでも追いかけてくる
そう
海にでも行くのね
潮風にあたって
少しひりひりするほうが
タバコの煙よりずっといい
消えていった男のすきまを
うめようとしたってだめ
臭いが服と心に
しみついて
どこまでも追いかけてくる
そう
海にでも行くのね
潮風にあたって
少しひりひりするほうが
タバコの煙よりずっといい
2009年2月25日水曜日
女は
走り行く闇をまなこに沈めし若い娘
花と鳥に彩られたくましき腕に盗まれ
捧げられる夢を見る
かくして若い娘は生を美しく完結させ
針で傷ついた指先に流れる
赤き花びらを大気に吸わせる
恥じらい確かめ安堵しながら
心のうちにしまいこみ
高く陽の昇る浜辺にてひっそりと眺める
ふけり懐かしむゆうべ
娘は娘でなく女となる
女はだれでもそれを持っている
花と鳥に彩られたくましき腕に盗まれ
捧げられる夢を見る
かくして若い娘は生を美しく完結させ
針で傷ついた指先に流れる
赤き花びらを大気に吸わせる
恥じらい確かめ安堵しながら
心のうちにしまいこみ
高く陽の昇る浜辺にてひっそりと眺める
ふけり懐かしむゆうべ
娘は娘でなく女となる
女はだれでもそれを持っている
2009年2月23日月曜日
雨と雲
また雨だ
この街は雨ばかり降る
買ったばかりのコートがまた濡れる
石畳を流れる雨水が川へ
いつか君の住む海へも行くならば
男と君の足元へ貝殻を届けよう
あの時君がうつむく僕に
星空教えてくれたように
マシュマロみたいな雲が飛んでいる
遠い街へ行ってしまったあなた
雲の行く先にあなたの空があるならば
恋に落ちてるあなたと彼女に
通り雨を降らせてあげる
あなたがコートを女かけて
風邪でもひいてしまいなさい
あの時あなたが凍えるわたしに
暖かさ教えてくれたみたいに
この街は雨ばかり降る
買ったばかりのコートがまた濡れる
石畳を流れる雨水が川へ
いつか君の住む海へも行くならば
男と君の足元へ貝殻を届けよう
あの時君がうつむく僕に
星空教えてくれたように
マシュマロみたいな雲が飛んでいる
遠い街へ行ってしまったあなた
雲の行く先にあなたの空があるならば
恋に落ちてるあなたと彼女に
通り雨を降らせてあげる
あなたがコートを女かけて
風邪でもひいてしまいなさい
あの時あなたが凍えるわたしに
暖かさ教えてくれたみたいに
2009年2月20日金曜日
鈍行列車
たどりついたどこかで出会うあなたに
多くの景色を教えたいから
僕は鈍行で行くよ
ホームに佇む人々や
線路沿いに広がる田園の香り
体揺らせてレールを踏み越える音
つくことも
たどることも
喜びだから
あなたへ
あなたと
多くの景色を教えたいから
僕は鈍行で行くよ
ホームに佇む人々や
線路沿いに広がる田園の香り
体揺らせてレールを踏み越える音
つくことも
たどることも
喜びだから
あなたへ
あなたと
2009年2月18日水曜日
僕は
百年も生きられぬのに
なぜこうも日々迷う
大木は千年の生き
ただ天にまっすぐに伸びていく
短いから迷うのか
ならば蜉蝣ははたして
人間という存在に生まれ
正しくあろうとするのに
自らが正しき人間でないと気付いて
取り返しのつかぬ過去に迷い
歩むべき道の険しさに愕然とする
行き着いた先で裁かれ
正しさとはそぐわぬ
その生だったとしても
行く
僕は
いく
なぜこうも日々迷う
大木は千年の生き
ただ天にまっすぐに伸びていく
短いから迷うのか
ならば蜉蝣ははたして
人間という存在に生まれ
正しくあろうとするのに
自らが正しき人間でないと気付いて
取り返しのつかぬ過去に迷い
歩むべき道の険しさに愕然とする
行き着いた先で裁かれ
正しさとはそぐわぬ
その生だったとしても
行く
僕は
いく
2009年2月14日土曜日
不思議な夢
不思議な夢を見た
大理石の立ち並ぶ広場で
着物を着た女と
コートを着た男
知人のO氏と
シャツ姿のT氏
スーツの見知らぬ外国人
そして私
みな笑顔で
順々に2行詩を読み上げる
私の番が来て
思いつくまま
焦りながら
2行の詩を読む
内容はすっかり忘れたが
少しはうまかったのか
目覚めて私は微笑んでいた
そんな朝があってもいい
大理石の立ち並ぶ広場で
着物を着た女と
コートを着た男
知人のO氏と
シャツ姿のT氏
スーツの見知らぬ外国人
そして私
みな笑顔で
順々に2行詩を読み上げる
私の番が来て
思いつくまま
焦りながら
2行の詩を読む
内容はすっかり忘れたが
少しはうまかったのか
目覚めて私は微笑んでいた
そんな朝があってもいい
2009年2月13日金曜日
酒場にて
酒場をやりませんかと
酒飲みが呼び掛けて
酒飲みながらうちあわせ
氷がとけて
夜がふけて
お金ないねと笑ってて
場所何処にしようと笑ってて
何売ろうかと笑ってて
いつしか
ボトルもグラスからっぽで
なにもないけど僕らはそこに夢をそそいだ
酒場をやりませんかと
酒飲みが呼び掛けて
酒飲みながらうちあわせ
僕らはそこに夢をそそいだ
いつまでもつきぬ夢をそそいだ
酒飲みが呼び掛けて
酒飲みながらうちあわせ
氷がとけて
夜がふけて
お金ないねと笑ってて
場所何処にしようと笑ってて
何売ろうかと笑ってて
いつしか
ボトルもグラスからっぽで
なにもないけど僕らはそこに夢をそそいだ
酒場をやりませんかと
酒飲みが呼び掛けて
酒飲みながらうちあわせ
僕らはそこに夢をそそいだ
いつまでもつきぬ夢をそそいだ
白銀
流れゆき過ぎた季節の中で
待ち望んだぬくもりは
忘れてしまった遠い未来で
触れられぬ雪のように降り注ぎ
窓を開けぬ部屋の中でこそ
みつめられる
火を落としカーテンをしめ
夢の中へもぐりこむ
ただゆるやかに
かくじつに世界は白銀へ
いつまでも白銀へ
そして私は
心臓を貫かれながらドアをあける
五分も持たぬ白銀へのドアを
待ち望んだぬくもりは
忘れてしまった遠い未来で
触れられぬ雪のように降り注ぎ
窓を開けぬ部屋の中でこそ
みつめられる
火を落としカーテンをしめ
夢の中へもぐりこむ
ただゆるやかに
かくじつに世界は白銀へ
いつまでも白銀へ
そして私は
心臓を貫かれながらドアをあける
五分も持たぬ白銀へのドアを
2009年2月10日火曜日
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poem on chair
僕たちのいくつかの言葉について 僕たちのいつかの言葉について ここへのせる たゆたう からだの ひとつのように 椅子へ腰かける穏やかな老人のように poem on chair