poem on chair
2019年2月28日木曜日
無題
はがれたばかりの水平線が
銀色のカーテンに浮かんで
沈みかけたビー玉の転がる先にたなびく
蓄積された電子顕微鏡の隙間から
今朝また風の子たちがのぞいている
狂った歯車のねじが一つ外れて
見知らぬ土地へとダイブする
詰め込まれた弾薬はその役目を果たせず
麦畑に放置されたまま眠っている
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雪が降る 柔らかに雪が降る 昼も夜もこの街に 雪が降る 足跡が道についている 誰かが歩いた跡 私も歩く 雪の中を 優しい雪の中を
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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