2017年3月17日金曜日

湊にて

港街の
青い海の

白い漁船が
真昼の太陽に照らされて
揺れている

身体を縁取り
墨汁のような影が
地面に染みる

娘が聖域の中で
光を捧げて影になる
娘をさらいに風が吹く

唖の娘は糸を垂らして
ここへ、ここへと
往き来しながら合図する

湊の
青い海の

永遠が落下する

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poem on chair

僕たちのいくつかの言葉について 僕たちのいつかの言葉について ここへのせる たゆたう からだの ひとつのように 椅子へ腰かける穏やかな老人のように poem on chair