poem on chair
2010年8月12日木曜日
小船
計り知れないことを
無限と呼んで
そのままの姿で
あると思うことの
傲慢さ
死や終わりは
常にそばにせまり
たあいのない
その幻想を飲み込んでゆく
悲しむことはない
それは単純なる
事実にすぎない
今有限のうちに
前へ前へと進んでいく力に
私らの自由と呼ぶものの中に
含まれているのと
同じように
囲われた海へ
放り込まれ
内なる灯台の指す方へ
痛みや疲れ
眠気や悲しみを従えて
進んでゆく圧倒的な小船を
澄み渡る空は
憶えている
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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