poem on chair
2010年3月19日金曜日
牛舎利
深夜営業の牛丼屋へ入る
母と同い年くらいのおばちゃんが
目を真っ赤に腫らして配膳している
丑三つ刻
ああ、母さんもう寝てください
僕が働きますから
ああ、母さん頭を下げないでください
僕が謝りますから
僕は砂利をほおばった
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季節が来て 人ははなれて 風が吹く 冷たい手のひらで 去っていく 金魚 煙であればいい 背徳の館に 君の影が さす
傘
雨が降ると天気予報で聞いた 傘を持って出かけた でも、雨はぼくが屋根の下にいる間に降って だから、ぼくは濡れた路上の上を傘を持って歩いた ビルの間から木漏れ日みたいに陽が差して ぼくの世界はまっ白になったんだ それで、ぼくは持っていた傘を開いて 歩いたんだ ...
痕跡
誰が来たのか 誰が去ったのか それはなんとなくなくなる なにがあって なにが終わったのか その痕跡すらなんとなくなくなる 私も誰かから この世界から なんとなくなくなっていく
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